UCIコンチネンタルサイクリングチームであるマトリックスパワータグが、
Jプロツアー第3、4戦での各選手のタイヤタイプ/空気圧を公表しました↓
昨日のJBCF座談会でも、松木さんが質問されていた内容になりますが、こちらはチームメカニックがまとめた空気圧データになります。この空気圧データを公表するにあたり、安原監督からも参考になればということと、公表させて頂くと同時に拡散され、さらに落車が減れば幸いです。(個人差はあります) https://t.co/SorWzxSDan pic.twitter.com/tzNb21CAw8
— 吉田隼人(YOSHIDA HAYATO) (@HAYATOYOSHIDA19) April 1, 2021
これについて少し考察してみましょう。
あっ、ちなみにここの「松木さん」は当たり前ですが私ではないです(笑)
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目次
ロードバイクタイヤの空気圧に関する考察
Jプロツアー第3,4戦の中央森林公園コースプロフィール
まずレースが行われた場所に関しては、
広島県立中央森林公園のサイクリングコース周回12.3km(標高差111m、獲得233m)
基本的に上り下りしかないジェットコースターのようなプロフィール。
高速ダウンヒル中のコーナーもあり、
いつもよりもタイヤの空気圧は下げたくなるようなコースです。
特に2日目は天候が雨だったために、さらに危険度が増していました。
以上を踏まえて、
マトリックスパワータグ各選手のタイヤ情報、体重を見てみましょう。
Jプロツアー第3,4戦におけるマトリックス選手9名のタイヤ
(ホイールはMavic、リム内幅は19か21㎜だと思われます)
- 「28cのチューブレス」の選手が多い。これはおそらく中央森林公園対策のためで、難易度の低いコースであれば25cを履いていそう。
- 28c、チューブレスを考慮すると全体的に空気圧が高い印象を受ける。個人的な感覚ではあと-0.5~0.6barであればしっくりくる。
- 「タイヤのタイプ」「体重」と「空気圧」の間にはほとんど相関関係は見られない。つまり選手各々のフィーリングで決めているのだと思われる。
- 2日目のウェットコンディションでは-0.5bar以上下げている選手が多い。特にフェルナンデス選手に関しては1.5barも落としている。
- 前後で空気圧を変えているのは9名中3名。その差は0.2~0.3bar。
MyMavicが推奨する空気圧
例えば、スマホアプリMyMavicを使用した場合、
体重64kg、車重7.5kg、Disc Wheel、リム内幅19㎜、TLR、路面ドライ、パフォーマンス重視
で推奨空気圧を算出すると、
随分と低い……
Pirelliが推奨する空気圧
続いては、ピレリが公表しているTLRの推奨空気圧を見てみると、
赤枠が先のMyMavicと同じ条件の部分。
MyMavic程ではないにしてもやはり5.2barと低い点は同じです。
沢田選手の空気圧の話
最後に、2020シクロクロス全日本選手権を優勝した沢田選手(体重62kg)が、
先日noteに上げられた投稿を引用させていただきます。
ザックリまとめると↓
- 練習では25cのクリンチャータイヤを履いている
- 2020年まで6barで乗っていたが、年明けの合宿で仲間を参考に7barまで上げてみた
- それ以降、スピードを出している訳でもないのに、下りで恐怖心を感じるようになった
- 「7barが高いのでは?」と思い、6barに下げた所、安定感・グリップ感が全然違った
- 今後は6barを基準に±0.2barでベストなフィーリングの空気圧を探っていきたい
私自身に関しては「GP5000 25c +ラテックスチューブ」が通常仕様。
”グリップ力”と”振動吸収性”はお墨付きのド定番の組み合わせですが、
それでも空気圧6bar後半まで入れてしまうと、下りコーナーで怖く感じます。
きっと沢田選手が抱いたものと同じ感覚でしょう……
MyMavicでもフロント5.9bar、リア6.2barと出ますし、
今後はこれを基準に微調整していきたいと思いましたね(^^;
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