松木です。
5月6日のGW最終日、明治神宮外苑で開催された
「東京プレミアムバイクインプレッション2019 春」へと足を運びました。
試乗した車体は、次の11台。
- SARTO『Dinamica(ダイナミカ)』
- LOOK『795 Blade RS』
- Cervelo『S3 Disc』
- Cervelo『R2』
- Yonex『Aeroflight』
- TREK『Domane SLR Disc』
- Colnago『Master』
- Guerciotti『Eureka(エウレカ) Air Disc』
- Avedio『Pegasus Ti』
- Specialized『S-Works Roubaix』
- Specialized『S-Works Venge』
以上11台を「良い物は良い」「悪い物は悪い」と言ってしまう
忌憚ない精神で”ズバッ”とインプレッション!
Specializedがブースを出してくれていたのはラッキーでした!
おかげで今乗りたいと思っていたフレームには概ね試乗できましたね(^^♪
今回のラインナップ↓
- SARTO『Dinamica(ダイナミカ)』
- LOOK『795 Blade RS』
- Cervelo『S3 Disc』
- Cervelo『R2』
【中編と後編】
【過去試乗したハイエンドバイクのインプレッション】
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試乗インプレッション前編
サルト『ダイナミカ』120万(税抜)
【剛性感】9点
【加速性】9点
【振動吸収性】6.5点
【巡航性】8点
【お気に入り度】6.5点
(※8点で「なかなか良い」)
イタリアのSARTO。
半世紀以上に渡ってOEMフレームを手掛けてきたメーカーが、
(2018年ツールでも、2チームがこのメーカーのOEMフレームに乗っていたらしい)
OEM受注の減少に危機感を抱いて、2014年から立ち上げたオリジナルブランドです。
技術力の高さが光るパイプ集合部。
こんなにも滑らかな接合部ですが、
モノコック(一体成型)ではなく、
パイプ同士を繋ぎ合わせています。
故に、カーボンフレームでありながら、
サイズをオーダーメイドできる珍しいメーカーです。
昔に一度乗らせてもらった事があるのですが、
今回改めて試乗してみることに……
「うわぁ………乗り心地悪っ……(´Д`)」
試乗コースの路面はかなりキレイなのですが、
まるでガレ道でも走っているかのように、
手、足、お尻に振動が伝わってきます。。。
フルクラム『Racing Speed』&コンチ『Competition』22c
この足回しの組み合わせが、特に厳し過ぎました……
フレーム、ホイール、タイヤ、
いずれの部分においても「振動吸収」を和らげる性能に乏しく、
結果、車体全体としての「乗り心地」も酷くなってしまったのかなと。。。
軽量オールラウンドフレームらしく
「剛性」は高く、走りの”シャキシャキ感”も良好。
9点。
ただ、身体に伝わってくる”ビリビリ感”が気になって仕方がない!!
こうなると良い所も台無しです……
ホイールをMAVIC、タイヤを25cなどにすれば印象は改善されるんでしょうけど、
試乗車のアッセンブルでは、長時間乗りたいとは到底思えなかったですねぇ(^^;
一台目から幸先が悪いで。。。
ルック『795ブレードRS』117万
【剛性感】8点
【加速性】8.25点
【振動吸収性】8.75点
【巡航性】9点
【お気に入り度】8.25点
(※8点で「なかなか良い」)
昨年9月の発表当初から
ひじょ~~~~に気になっていて、
ず~~~~っと乗ってみたかったフレーム!
ついに試乗できる機会に恵まれました(^^)b
いざ、実走!!
「ふむふむ……」
「なるほど……」
「こんな感じか……」
「意外と大人しいかな」
『785 Huez RS』に乗った時の、稲妻に打たれたような衝撃は無く、
特別テンションが上がることなく冷静に乗れてしまった……(笑)
エアロらしく”スーッ”と伸びる疾走感はあるものの、
TREK『Madone SLR』、Cannondale『SystemSix』、Cervelo『S5 Disc』
などのモンスター級の「超高速巡航」の域には達していません。
「メンテナンス性」を優先して「空力」を妥協している部分もあるからなぁ……
続いて、運動性能に関わる「剛性」「加速性」
RS=Racing Sportという割に標準的なレベル。
8~8.25点。
また、ペダリングした際の感触、脚当たりに
”LOOKらしさ”のようなものも特に感じず。。。
シートステー部分に”しなり”を生み出すべく
提灯みたく釣り下がって取り付くリアブレーキ。
セールスポイントになっている箇所なのですが、
よくよく考えれば、次に紹介する『S3 Disc』のように
昨今のディスクフレームなら、大体はこのような構造。
……とは言えまあ、確かにギャップを越えた際、
お尻に伝わってくる「突き上げ感」は少なかったですし、
この構造を否定するって訳でもありませんが。
LOOKのエアロハンドル『ADH2』
公表250g(C-C42cm)と「重量」は”そこそこ”、
そして「硬さ」は少々”柔らかめ”。
「フレームに合わせたい」気持ちにはなるでしょうけど、
これで7万円もするなら、別のハンドルの方が普通に良い。
”LOOKにしては意外と無難にまとまっている”
そんな印象。
決して悪くはなかったものの、
LOOKフレームに対する期待値は高いですし、
「もっとワクワク心躍る走りを魅せて欲しかった」というのが正直な感想です(^^;
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サーベロ『S3 Disc』90万
【剛性】8.5点
【加速性】8.75点
【振動吸収性】9点
【巡航性】9.25点
【お気に入り度】9点
(※8点で「なかなか良い」)
LOOK『795 Blade RS』とCervelo『S3 Disc』。
どちらも「快適性を謳ったエアロロード」のジャンル。
ですから、両者を乗り比べる気持ちで試乗しましたが……
サーベロ『S3 Disc』の勝利!
「剛性」「加速性」「快適性」「巡航性」
全てにおいて『795 Blade RS』より優れていると感じました(^^)b
特筆すべきはBB周辺の「パワー伝達力」
50mmハイト/公表1735g(リム重量535g)の
重量級ホイールNovatec『R5 DISC』が装着されていたにも関わらず、
いざペダルを踏み込んでいくと、
『795 Blade RS』よりも素早く反応Σ(゜ロ゜)
まるで押し出されているかのように”グイグイ”加速していきます!
ペダリングパワーをロス少なく推進力へと変換できている感触は、
Cerveloのミドル~ハイエンドフレームに共通する代名詞的な乗り味です。
見事に”スッキリ”と整頓されているハンドル周り。
今後のディスクフレームは「ケーブルの露出0」がデフォルトか!
「快適性」「振動吸収性」を担っている細身のシートステイ。
”エンデュランスモデル”かと勘違いしてしまいそうな抜群の乗り心地。
『S5 Disc』よりも確実に良く、唯一勝っている能力でもあります。
50mmホイールとの相乗効果で「巡航性」も相当高かった!
Cervelo同士での「巡航性」を比較するならば、
『S5 Disc』9.5点>『S3 Disc』9.25点≒『S5』2015年モデル
トータル性能なら流石に『S5 Disc』に軍配が挙がりますけど、
もし”超”が付くほどのレース志向でもなければ、
「快適性」を備えた『S3 Disc』の方がメリットは大きそう。
こりゃ~文句の付けようの無い良馬でしたわ(*´∀`)bビシッ
サーベロ『R2』78万
【剛性】8点
【加速性】8点
【振動吸収性】8.5点
【巡航性】8.5点
【お気に入り度】8点
(※8点で「なかなか良い」)
シマノ『RS100』ホイールを履いた完成車だと32万。
Cerveloにアルミフレームは存在しませんから、
Cerveloの中では一番下のグレードのモデルです。
『R3』『R5』との違いを伺ったところ、
「カーボンの積層を変えていて、上位モデルほど安定する速度域が高い」
とおっしゃっていましたね(^^)
カムテール形状「スクオーバル3」搭載のダウンチューブ。
いかにも良く進みそうな極太具合ですけど、
”リニア”と言える程の「反応性」は発揮せず。。。
「なかなか良い」の8点。
ダウンチューブとは対照的な極細チェーンステイ。
衝撃に対する”いなし効果”は十分!
……ただ、細かい振動を嫌に拾うなぁ……
タイヤは何が付いているのでしょう?
んん?Donnelly(ドネリー)?
聞き馴染みのないブランドですね~
調べてみると、Donn Kellogg氏が立ち上げたブランド。
2010~2017年の間にはClement(クレメン)の名でタイヤ生産していましたが、
2017年8月から自身の名前をもじったDonnellyを開始したのだそうな。
『Strada LGG』は練習用のため「乗り心地」はイマイチだった模様。。。
ホイールXentis『SQUAD(スカッド)4.2 SL』
定価50万越えと、『R2』には不釣り合いな逸品です(^^;
「空力」と「放熱性」を同時に高める
波型形状「Active Tubulator」が独創的。
また、「頑丈さ」「耐熱性」を兼ね備えたリムは、
アルミリム用のノーマルブレーキパッドが使用可。
フロントハブは、オリジナルのカーボン製ボディ。
リアハブが、DT SWISSの最軽量『240s』
「42mmハイト/チューブレスレディ」ながら、
前後セット1389gと、申し分ない「軽さ」を誇ります。
『R2』自体に物足りない「俊敏性」「剛性感」を
『SQUAD4.2 SL』が補っている感じがして、
フレーム×ホイールの相性は良かったように思います。
う~~ん…………あまりに普通でなんとも言えない(汗)
「Cervelo好き」
「弱虫ペダルの新開が好き」
「レースにも出るが、基本はファンライド志向」
「初のカーボンフレーム」
「シンプルなデザイン」
このいくつの条件が当てはまるならばアリかも?
ただ、30万強という同価格帯の完成車を思い浮かべると、
個人的にはBianchi『Oltre XR3』、LOOK『785 Huez』
Gusto『RCR Team Duro Sports Ultra』なんかはオススメですけどね(^^)
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メーカーに媚びないユーザー目線のインプレは大変参考になります
今後共フレーム選択の参考にさせて頂きます
坂田さん、はじめまして!ブログ読んでいただき有難うございます!
正直話せるのはやりやすいですね(笑)参考になったのであれば幸いです(^^♪
最近、私生活の大きな変化で、自転車に乗る機会が激減しておりますw。
いつも楽しみにしている松木さんの試乗インプレ、今回もじっくり拝読させていただきました。
まずは一つ訂正を。 「795」が「785」なってる箇所が多いですw。 松木さんの頭は「LOOKは785」なのでしょう(笑)。
僕は、「795」もそうですが、どうしてもギミックに目がいきがちです。 乗り心地の前に、ブツとしての所有欲が優先してしまうからですww。
ゆうぽんさん、ご指摘ありがとうございますm(__)m 全然気がつきませんでしたね(笑)
私もギミックは好きですよ!それが体感できるものであれば尚GOODですね(^^)b