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松木です。

 

SACRA「4G-50」ホイールが2:1組にマイナーチェンジしたってよ

サクラホイール「4G-38」「4G-50」がマイナーチェンジしました。

 

変更点は前後ハブ

それに伴いリアの組み方も2:1組に。

 

変更されたハブの特徴と、
それによってホイール性能がどう変わるのか考えてみます。

 

もしSACRAホイールをあまり知らないのであれば、
先に下の記事を読んでもらったほうが、
今回の記事も深く理解できると思います。

『SACRAホイール「4G-50-TU」乗車前インプレ。徹底分析してみた。』

 

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ハブのビフォーアフター写真

SACRAホイール 4G-50-TU ハブ TNI ノバテック エボリューション
改良前は「NOVATECH」や「TNI」のラインナップにもあるハブでした。

公表重量85g。

 

BITEX RAF10 ハブ

変更後のフロントハブは、BITEX製の「RAF10」の20H。(ベアリング688)

公表重量66g(-19g)。

 

SACRAホイール 4G-50-TU ハブ TNI ノバテック エボリューション

続いて、改良前のリアハブ。

フリーボディに「アンチバイトガード(A.B.G)」が組み込まれている
ノヴァテック製のハブが使われていました。

 

BITEX RAR9 ハブ

そして、変更後のリアハブは、BITEX製の「RAR9」。(ベアリング6802×4)

 

元々のNOVATECHハブは230g以上あり、
「RAR9」の公表重量が192gですから、
リアハブだけで40gほど軽量化していることになります。

 

それから、スポーク本数は24本と変わっていませんが、
フリー側16本、半フリー側8本の2:1組に変更されています。

BITEX製のフリーボディ「R07T-A2C1」

R07T-A2C1 R9 Alloy 10s / 11s bitex フリーボディ

見て分かる通り、チェットの爪が6つあります。

NOVATECHハブに使われてるフリーボディの爪は3つでした。

 

爪が多い=掛かりが良い=駆動剛性が高い

 

ということですから、爪の数が多いに越したことはありません。

 

R07T-A2C1 R9 Alloy 10s / 11s bitex フリーボディ anti bite ステンレス

BITEXフリーボディにも
スプロケットの噛みつき防止システム「Anti-Bite」があります。

 

NOVATECHフリーは1カ所のプレートだったのに対し、
BITEXフリーのほうは、3本のステンレス棒

3カ所に分散させることで、
噛み込ませない力も高くなっています。

 

それに、噛み込む部分をピンポイントで守っていますから、
重量面でも有利になりそうです。

 

FH-BO015X1 プラズマ電解酸化処理 カンパ フルクラム フリーボディ

BITEXのフリーボディは非常に軽く、
一般的な物よりも30g以上軽い77.2gしかありません。

上のカンパの超軽量フリーボディ「FH-BO015X1」と比べても
10gほど重いだけです(ですが、噛みつきに弱い)。

 

 

以上のことから、
BITEXハブに使われている「R07T-A2C1」フリーボディは

”掛かり” ”耐久性” ”軽さ”

のバランスの高いフリーボディだと思いました。

「RAF10」「RAR9」のハブ寸法

SACRAホイール 4G-50-TU ハブ TNI ノバテック エボリューション 寸法
(変更前に使われていてハブの寸法)

ハブと言えばベアリングに注目されやすいですが、
それ以上にハブ形状が、ホイールの性能を決める肝になります。

 

それは、寸法が数mm異なるだけで、
横剛性が著しく落ちてしまう場合もあるからです。

 

RAF10 寸法 寸法 RAF10

こちらがBITEXのフロントハブの寸法。

フロントハブで一番大事な数字は
赤丸の「中心-フランジ間の距離」です。

 

ここが広いと、横剛性が出やすく、
コーナリングでも安定感のあるホイールが組めます。

 

元が32.5mmで、変更後が33.7mm。

1.2mm広がっていますから、
元のハブよりも「良い形」だと言えます。

 

bitex RAR9 bitex RAR9

続いて、リアハブを見ていきましょう。

赤丸の寸法が、横剛性に直結する重要な数字。

 

まず、左の図の「中心-左フランジ間の距離」ですが、
変更前36.825mm、変更後37.8mmで、
1mm広がっていて、横剛性が出やすい形になっています。

 

ハイローフランジ

そして、左フランジの直径が小さく、右フランジの直径が大きい
いわゆる「ハイローフランジ」になっていることも横剛性を高めます。

上の画像のように、有名メーカーの完組ホイールの中に
「ハイローフランジ」のものが多いのも、そのためです。

 

変更前:左フランジPCD41mm/右フランジPCD49mm
変更後:左フランジPCD38.5mm/右フランジPCD50.6mm

 

フランジ直径も良い方向に変わっていると言えますね。

2:1組にする意味

2:1組 2:1組

有名メーカーのハイエンドホイールにも採用される
「フリー:反フリー=2:1」のスポーク本数。

 

オプトパル

シマノの場合、2:1組を「オプトバル」と名付けて、

「左右のスポークテンションの是正⇒ホイール剛性と強度の向上」

というメリットがあるとしています。

 

実際、スポークを触ると分かりますが、
普通に組んだ場合、半フリー側のスポークテンションは低くなってしまいますが、
2:1で組むと、左右のスポークテンションが均等に近づくのは間違いありません。

 

ですが、それが「ホイール剛性と強度の向上」
につながるはっきりした証拠はありません。

 

 

確かに、フリー側の本数は増えて駆動剛性は高まりそうですが、
2:1で組んでいなくても速いホイールはいくらでもありますし、

シマノホイールでも、
まだ2:1ではなかった「WH-7900-C35-TU」は
欠点の見当たらないすごく良いホイールでしたね。

 

逆に、TOKEN「C22A」なんかは2:1で組まれていますが、
リムとスポークの剛性が低くて、
ホイール全体の横剛性が全然足りていません。

 

 

「2:1組」は、組み方の一つとしてはアリだと思っていますが、

”それによってもたらされるホイール性能の向上はそれほど大きくない”

というのが僕の考えです。

 

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まとめ

ハブが変更され2:1組に!SACRAホイールが改良されて軽くなったってよ。

ハブの寸法から考えて横剛性は上がっていそうですし、

ラチェットの爪が増えたことで、
弱点に感じた駆動剛性も多少改善されているはずです。

 

重量面では、前後ハブで-50~60g。

それから、比較的最近、リム表面の黒い塗装が省かれたことで
片側10gほど軽くなりましたから、
ホイール全体で-70~80g軽量化できていることになります。

 

これだけの改良がありながら、
価格は据え置きですから、
どんどん面白いホイールになってきているように感じます。

 

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