松木です。
「サイクルモードライド大阪」試乗インプレ中編。
今回のラインナップ↓
- CUBE『AGREE C:62』
- GIANT『PROPEL ADVANCED PRO DISC』
- AE社製『百式アルミ(RB-ALHY01)』
【前編、後編】
『Colnago C64』『Ciel』『Farna Ultimate』『Kougar』
デローサ『プロトス』3T『ストラーダ』Macchi『R9』
【他の試乗インプレ】
『アルプデュエズ』『Helium X』『Fenix C』『ARIA』『FR1』
『Venge Vias』 『Roubaix』『Tarmac』『ウルゲシュタルト』『Diamante SV』
『Dogma F10』 『GAN RS』『SINTESI』『RCR TL』『TRANSONIC』
『785 Huez RS』 『KHAN』『Oltre XR3』『XR4』『Specialissima』。
『Concept』 『V2R』『O2』『One』『Nemo Tig』。
『Izalco Max Disc』 『AR FRD』『Izon』『Orca Aero』『Noah SL』。
『SCYRON』『ORCA OMR』『TCR Advanced Pro Disc』『Carbonex HR』『Carbonex』
『FRTC01チタン』『MADONE 9.9』『新型Emonda SLR』『新型R5』『新型S5』『XELIUS SL Ultimate』
スポンサーリンク
目次
試乗インプレッション中編
キューブ『アグリー C:62』47万
CUBEは1993年設立のドイツメーカー。
2016年に「塩野自転車」が日本代理店になってから、
徐々に知名度は上がってきています。
空力のスペシャリスト集団「SWISS SIDE」と共同開発された
トライアスロンバイク『AERIUM』はインパクト大。
試乗したのは『Agree C:62』というモデル。
(「62」という数字は、カーボン素材のグレード)
”軽量オールラウンド”が『Lightning』、
”コンフォート”は『Attain』。
対して『Agree』を分類するのは難しい所ですが、
”レーシングエンデュランス”という位置付けのようです。
下方オフセットしたシートステイは、
「リア三角の剛性アップ(=「反応性」アップ)」と
「エアロ」を意識しているのだと考えられます。
【加速性】9.25点
【剛性】8点
【振動吸収性】8.25点
【巡航性】8.5点
【登坂性】8.5点
【お気に入り度】8.75点
(※8点で「なかなか良い」)
同価格帯のバイクよりも”1割増し”でよく進む。
「ペダリングパワー→ロードバイクを進ませる力」
この変換効率が、異常に高いのでしょう。
小さなモーターがアシストしてくれているような感覚あります。
「剛性」が高かった訳ではないので、
”フレーム設計”、”カーボン素材の使い方”が巧妙なんだと思います。
この「パワー変換効率」の高さのおかげで、
「加速性」「巡航性」「登坂性」など
いずれのシチュエーションにおいても好感触が得られました。
軽量オールラウンドモデル「Lightning」や
上位カーボンの「C:68」にも、俄然乗ってみたくなりましたね(^^♪
ホイールはフルクラム『Racing 44 Aero』。
35mmハイトのセミディープリム。
約1800gある重めのホイールですが、
「走りの重さ」は感じなかったのは、
フレームの効果でしょうか?
ジャイアント『プロペルアドバンスドプロディスク』64.8万
ずっと乗りたかった新型『プロペル』。
最上位グレードではなかったものの、ようやく叶いました。
【加速性】8.25点
【剛性】8.75点
【振動吸収性】9点
【巡航性】9.75点
【登坂性】8.5点
【お気に入り度】9点
(※8点で「なかなか良い」)
【2018年モデル】GIANT新型『PROPEL DISC』を科学する。空力、実測重量、乗車インプレ、剛性データ、ディスクのメリット&デメリット。
綿密に計算された”科学”を感じるバイク。
点数化するために、各性能に意識を向けると、
「この性能は、ここの部分が担っているんだな」
ということが、はっきりと理解できます。
ハンドル&ステムは、今まで見たことない程に”極太”。
思いっきり力を加えても、ビクともしません。
「剛性の高いフレームを作って欲しい」というプロの要望により、
BB周りも大口径化されていて、車体全体の「剛性」は高め。
ですが、嫌な硬さではなく、
大出力のパワーを受け止めてくれる”心強い硬さ”で、
超攻撃的な『プロペル』には丁度良い塩梅だと感じました。
「巡航性」は他に類を見ないレベル。
青天井にスルスルと速度が伸びていき、
その後は、踏み続けなくても高速をキープ可能。
下り坂では、試乗車中で唯一”落ちるような感覚”がありました。
ホイールは、『Propel』のために一から設計された『SLR1 DISC』。
「巡航性」を高めながらも、
ミリ単位でリムハイトの高さにこだわることで(前42mm、後55mm)、
「加速性」「操作性」も損なっていない、文句無しのマッチングだと感じました。
チューブレスタイヤ『Gravia Race 1』も素晴らしかったです。
剛性高めのエアロロードということで、
フレーム自体の「振動吸収性」は高くありませんが、
このチューブレスタイヤが
極上の「乗り心地」を演出していました。
フレーム自体の持つ「直進安定性」と
チューブレスの”滑らかな走行感”の相乗効果によって
まるで「まっすぐに敷かれた絨毯の上を走っている」ような錯覚すら覚えます。
個人的に好みではないディスクブレーキですが、
この車体に関しては、”ガツッ”と効く感覚は少なく、
制動力が程良く抑えられていて扱いやすかったです。
どうやらディスクブレーキの制動力の味付けは、
メカニックの腕に随分と左右される様子。
理想的な制動力を発揮させるには、
「高い技術力」と「シビアな調整」が必要です。
ここまで話した申し分ない性能に比べると、
逆に、少し物足し無く感じたのが「加速性」「登坂性」。
フレーム、コンポ、ホイール、タイヤ、
全てワンランク上のパーツがアッセンブルされている
フラグシップモデル『Propel Advanced SL 0』。
そちらであれば、
「加速性」「登坂性」もしっかりと補完されて、
より高い完成度に仕上がっているに違いありません。
以上が、新型『プロペル』を試乗した感想です。
車体のあらゆる部分に”理由”が存在し、
無駄な箇所の一切無い「洗練された機能美」を体感。
前作からのあまりの進化っぷりに
旧『プロペル』ユーザーにとっては、あまりにも酷なバイク……
スポンサーリンク
AE社製『百式アルミ(RB-ALHY01)』18.3万
「シャア」「百式」「ユニコーン」「バンシィ」。
最近、バンダイがガンダムペイントのロードバイクを販売しています。
製造元は、台湾の「ASG」。
1985年よりフレームのOEM生産をしており、
15社に年間150000本のフレームを供給している会社です。
OEM生産に終始していたASGですが、
2014年頃より自社ブランド「AXMAN(アックスマン)」を展開。
(日本へ入ってきたのは「NYC」が代理店となった2016年)
台湾と言えば「GIANT」と「MERIDA」ですが、
このAXMANも、台湾ではそこそこ有名らしいです。
そして、AXMANのラインナップの中にある
『HEMERA』(上写真)というアルミロードが、
今回試乗した『百式』のベースとなっているモデル。
【加速性】7点
【剛性】8点
【振動吸収性】8.75点
【巡航性】8.5点
【登坂性】7.25点
【お気に入り度】8.25点
(※8点で「なかなか良い」)
車体を持ち上げてみると、10kg近くありそうな雰囲気……
実際に走ってみても、
やはり「走り出し」「登り」では走りは重い。
ですが、それと同時に
「乗りやすくて、気持ちが良い」
というプラスの面も強く感じました。
10kgという車重が重心を低くしているためなのか、
車体がドッシリと地についている「安定感」があります。
そして、Vittoria『ザフィーロ』25c。
『クーガー』のインプレの時にも話しましたが、
ゴムが厚くて”しっとり”としていて、
路面からの小刻みな振動をかなり減衰してくれます。
Alexrims製と思しきホイールは、
前後ともスポーク28本とやたらと多いですが、
ひとたび速度を乗せてしまえば、
重めのリムの慣性回転が働いて「巡航性」は高め。
- 車体全体の「安定感」
- タイヤの「振動吸収性」
- 重めのリムによる「巡航性」
この3つのポイントがかけ合わさった結果、
最初に言った「乗りやすさ」につながっているのだと思います。
コンポがSORAなのは残念ですが、
肝心の”走り”の方は良いモノを持っています。
ガンダムのグラフィックにこだわらないのであれば、
AXMAN『HEMERA A7』がオススメ。
コンポは105、ホイールもより高グレードながら、
『百式』よりも3万円以上お手頃。
AXMANなら他人とはかぶらないでしょうし、
「15万でアルミロード」という条件であればピッタリです。
スポンサーリンク